短編恋愛物語その①

「今日買うのは妹さんのプレゼントだったよね?」

「そう。明後日誕生日で、小学六年生なんだ。でも、女の子って何を貰ったら嬉しいのかよく分からなくて」

凪はひとつのマグカップを手に取った。
うさぎのキャラクターのイラストが描かれている、陶器製のマグカップだ。

「こんなのとかどうかな?」

「可愛いけど…妹さんはこのキャラクターが好きなの?」

「分からない」

「だったらやめた方が良いかも。このキャラクター、ちょっとデザインが独特だから、好き嫌いが分かれるってネットにあった。
妹さんが苦手だったらあんまり嬉しくないと思う」

「そっか」

凪は寂しそうにマグカップを棚に戻した。

「…気に入ったなら自分用に買っても良いと思うよ」