凪は私の顔を覗き込む。うわ、めちゃくちゃ顔良いな。

咄嗟に国宝級の顔面を見せられ、私はついしどろもどろになってしまった。

「マジで大丈夫だから!ここに居た私が悪いんだし」

あ、素が出ちゃった。てへぺろ。って、そんな場合じゃない!
あー、見苦しいもの見せちゃった。

凪はポカンとしている。やっぱり引いてるんだ。

でも、私の予想とは裏腹に、凪はプハッと吹き出した。

「意外。櫛川さんもマジとか言うんだ。
見た目はお姫様系なのにね」

「あー…実はこういう性格のせいで今まで彼氏どころか好きな人も居たことなくて。
告ってくれた人も、この性格のせいでみんな離れて行っちゃうんです」