下校時刻を迎え、みんなと解散した後。

私は家の近くの公園に来ていた。
空は紺色とオレンジ色の間くらいの色だ。

この公園は結構広くて、清潔に管理されている。なのに、利用者は案外少ない。

大通りから一本入った場所にあるからかもしれない。

この時間は誰かがバスケットコートで練習をしているらしく、そのボールの音を聞くのが私は好きだった。

我ながら変な趣味だし、気味悪がられるかもしれない。
でも、ボールの規則的な音が落ち着くのだ。

今日もボールの音が聞こえてきた。

私はスマートフォンを弄るフリをしてベンチに腰掛ける。

パシッとゴールの決まった音がした。

そして、またボールの音がする。