「うん、面白い提案だ。
あとはプレゼン次第だな」
細かく数値を説明すると、部長は「よし」と結衣の方へ顔を向けた。
部長の顔を見上げた結衣は、
説明に夢中で、思った以上に部長の近くにいたことに驚く。
結衣は慌てて顔を逸らし、自分のデスク戻ると紙袋を手に取った。
「あ、のっ。
部長、昼食は摂られましたか?」
「ああ、もうそんな時間か」
腕時計を見ながら、息をつく。
この様子なら、食事はまだだろう。
「よかったらこれ、召し上がってください。
オアシスの、あの珈琲店の奥様からの差し入れです」
思い切って湊部長へ紙袋を差し出すと、部長は少し驚いた表情をした。
「ありがとう。
オアシスはあの規模でテイクアウトもやってるのか」
感心したようにまじまじと紙袋を見る部長に結衣は空いている手を大きく振った。
「いえ、お店では食事は出してないんですけど。
奥様の都合が合う時に、個人的にお料理を教えていただいてるんです。
ちょうど今日も一緒にお料理させてもらってたんです。
さっき詰めてくださったばかりですので、部長のお仕事の手を止めるのがご迷惑でなかったら、早めにお召し上がりください。
奥様の手料理、美味しいんですよ」
受け取ってもらったことが嬉しくて、つい饒舌になる。
「ああ、それで会社の近くに」
部長はすぐいただくよ、とデスク周りをさっと片付け、結衣から紙袋を受け取るとすぐそばのミーティングスペースへ腰を下ろした。
よかった、食べてもらえそう。
受け取ってもらえたことにホッとする。
結衣は湊部長が紙袋の中身を取り出し始めたのをみて、ホッとした、
「では、失礼いたします。
お召し上がりになったタッパーは、お手数ですが、紙袋に戻して私のデスクに置いておいていただけると助かります。
月曜日にオアシスへ返却しますので」
デスクの自分の分の紙袋を手に取ると、お疲れさまです、と部長へ深々と頭を下げた。
「田宮さんそれは?」
部長は結衣の手元の紙袋を目で追う。
「あ、これは…私の分も詰めていただいてて。
帰ってからいただきます」
料理を教えてもらっているのにちゃっかりお持ち帰りをしていることを恥ずかしく感じてしまう。
「それなら田宮さんもここで一緒に食べていくといい」
「でも…今日は私は勤務ではありませんし…」
「さっき詰めてもらったばかりで、早く食べた方がいいんだろ?」
どう答えたらよいか戸惑う結衣に、部長はしたり顔で席をすすめた。
あとはプレゼン次第だな」
細かく数値を説明すると、部長は「よし」と結衣の方へ顔を向けた。
部長の顔を見上げた結衣は、
説明に夢中で、思った以上に部長の近くにいたことに驚く。
結衣は慌てて顔を逸らし、自分のデスク戻ると紙袋を手に取った。
「あ、のっ。
部長、昼食は摂られましたか?」
「ああ、もうそんな時間か」
腕時計を見ながら、息をつく。
この様子なら、食事はまだだろう。
「よかったらこれ、召し上がってください。
オアシスの、あの珈琲店の奥様からの差し入れです」
思い切って湊部長へ紙袋を差し出すと、部長は少し驚いた表情をした。
「ありがとう。
オアシスはあの規模でテイクアウトもやってるのか」
感心したようにまじまじと紙袋を見る部長に結衣は空いている手を大きく振った。
「いえ、お店では食事は出してないんですけど。
奥様の都合が合う時に、個人的にお料理を教えていただいてるんです。
ちょうど今日も一緒にお料理させてもらってたんです。
さっき詰めてくださったばかりですので、部長のお仕事の手を止めるのがご迷惑でなかったら、早めにお召し上がりください。
奥様の手料理、美味しいんですよ」
受け取ってもらったことが嬉しくて、つい饒舌になる。
「ああ、それで会社の近くに」
部長はすぐいただくよ、とデスク周りをさっと片付け、結衣から紙袋を受け取るとすぐそばのミーティングスペースへ腰を下ろした。
よかった、食べてもらえそう。
受け取ってもらえたことにホッとする。
結衣は湊部長が紙袋の中身を取り出し始めたのをみて、ホッとした、
「では、失礼いたします。
お召し上がりになったタッパーは、お手数ですが、紙袋に戻して私のデスクに置いておいていただけると助かります。
月曜日にオアシスへ返却しますので」
デスクの自分の分の紙袋を手に取ると、お疲れさまです、と部長へ深々と頭を下げた。
「田宮さんそれは?」
部長は結衣の手元の紙袋を目で追う。
「あ、これは…私の分も詰めていただいてて。
帰ってからいただきます」
料理を教えてもらっているのにちゃっかりお持ち帰りをしていることを恥ずかしく感じてしまう。
「それなら田宮さんもここで一緒に食べていくといい」
「でも…今日は私は勤務ではありませんし…」
「さっき詰めてもらったばかりで、早く食べた方がいいんだろ?」
どう答えたらよいか戸惑う結衣に、部長はしたり顔で席をすすめた。

