オンラインゲームのフレンドは直属の上司だった

年末年始

あまるとハヤテは、エタクエのカウントダウンイベントに参加し、あまりのサーバー負荷に何度も落ちまくって、何とか迎えた新年。

空に花火が上がる。

年末年始イベントでゲットした着物を着て、二人で花火を眺めていた。

「あけおめ」

会話はスマホでしていた。

「あけおめって、羽山さんの用語にあったんですね」

意外過ぎて笑ってしまった。

「俺は何なんだよ….瑠美の中で」

それは…

「謎めいて仕事できる上司だけど、ゲームだとアクティブで素直な人間です」

羽山さんは少し笑った。

「アクティブか…。瑠美は人見知りのコミュ障が丸見えだけどな」

辛辣な言葉…

「流石上司ですね…」

二人でこうやって和んでるのもいいけど、やっぱり会いたい。

「羽山さん、どこか初詣行きませんか?」

お参りしてお守り買うだけでもいいから行きたいな…。

「うーん、雪が降るって予報にでてる」

雪………

「じゃあ、初詣はもっと天気が安定している時でいいです」

「……いや、行こう」

「え、雪が降るのに行くんですか?」

「家の近くに割と大きい神社あるから…」

て………

「羽山さんの家、どこなんですか?」

そういえば聞いた事がなかった。

「そっからだと30分くらい」

そこまで遠くはない…

それだったら最悪雪が降っても帰れるかな…

「私行きます!」

「じゃあ、明日行くか」

やったー!

私はハイテンションのままログアウトして、ワクワクしながら寝た。

◇ ◇ ◇

翌日──

窓の外を見たら、思いの外すごい雪が降っていた。

楽しみにしてたのに…

激しく落ち込んだ。

その時羽山さんから着信があった。

「今日は…やっぱりやめとくか…」

そうするしかない…

でも、私は諦めきれなかった。

「積もってるわけじゃないんで行きます!」

羽山さんが何か言ってたけどそのまま切って、すぐに着替えて外に出た。

雪は地面につくと、何もなかったように溶けた。

よし、これなら大丈夫!

私は羽山さんの家の最寄駅まで急いで向かった。

しかし、雪はどんどん降り続き、外がだんだん白くなっていく…

え…これ積もってる…?

ここの辺りでは雪が積もるなんて滅多にない。

だから完全に油断していた…。

窓の外が見えなくなるくらいの雪が降ってきて、電車が徐行運転になってしまった。

遅延…

やばい…勢いで来ちゃったけど、これ帰るのも苦労しそう…

でも、だって、羽山さんに会いたいんだよー!

一応マスクとかして他の人にバレないようにしてきたし。

羽山さんに遅れる事を伝えて、かなり遅く到着した…。

「申し訳ありません…」

深々と頭を下げた。

「いや、俺は大丈夫なんだけど、帰りの事もあるから早く行って早く帰ろう」

う…もっと長く一緒にいたかった…

でも会えただけでも嬉しい…!

雪道を歩きながら相合傘をして神社まで行った。

神社でお参りして、お揃いのお守りを買って、今日の目的を達成した。

「羽山さん、ありがとうございます。無理やり来てしまったんですけど、嬉しかったです」

私達はまた駅の改札に行って、私は帰ろうとしたが…

雪は相変わらず降ってて結構積もってきて、すごい遅延してるのがわかって、暫く電車が来るのを待つ事に…

「………家にくるか?」

「え?」

羽山さんを見たら、少し悩んでる感じだった。

「雪落ち着くまでいていいよ」

羽山さんの家…!

「ありがとうございます!」

とうとう羽山さんの私生活が見られる…!

私はドキドキわくわくして羽山さんについて行った。