御影の王

「勝ちを拾う為には手段を選ばぬか」

空中に身を浮かせたまま、紅が笑う。

「その精神には共感をおぼ…」

彼は空中で身を翻し。

「える!!」

箒を支点にしたまま、私の胴に足蹴りを見舞う!

「ぐは!」

私は然程体格は大きくない。

それが長身の紅の蹴りをまともに胴に受けたのだ。

軽く5メートルは吹き飛ばされた。

「おい、君!」

部長が割って入る。

最早これは剣道の試合ではない。

部活動中の乱闘騒ぎだ。

だが。

「危ないぞ、下がっていろ」

紅は冷静に部長を制し。

「でやぁぁああぁあぁっ!!!」

直後体勢を立て直して突進してきた私の打ち込みを、箒で見事に捌いた。