御影の王

どこまでも。

どこまでも癇に障る…!

剣道を…私を…。

「愚弄するか!?」

剣道場中央にも立たず、相対もしていない。

剣道場片隅に棒立ちになっている紅目掛けて、私は突進した!

「けぇええぇえいっ!」

脳天目掛けて、振り下ろしの竹刀!

振りもキレも申し分ない。

当然だろう。

私は幼い頃から剣に勤しんできたのだ。

この程度の打ち込み、手を抜いてもできる。

しかしその一撃を。

「!」

紅は片手に握った箒の柄で受け太刀した。

パシィッ!と。

乾いた音が剣道場に響く。

「いい打ち込みだ。女の腕とは思えん」

紅があの癇に障る笑みを浮かべた。