キス魔なカレシ。

 私たちの悩みの種である小倉くんが理科室に姿を現した。

 「やあ!可憐、こんな所にいたんだね!探したよ!」

 いや、タイミング!!

 「ちょっと、君!本当に執拗いね。僕たちは今イチャイチャしての!空気読んでくれない?」
 「そうか、邪魔して悪いね。だけど、君には用はないよ。用があるのは可憐だからね」
 「〝可憐〟って下の名前で呼ばないでくれないかな?馴れ馴れしいよ」
 「可憐。君のカレシは心が狭いね?名前を呼んではいけないなんて…。別れた方が良いのでは?」
 「はぁ!?別れないから!ねぇ、可憐ちゃん?」
 
 私を巻き込まないで…!!

 「そ、それより、そろそろ帰らない?」

 外は日が落ちて、暗くなりそうだった。

 「そうだね。俺が家まで送るよ」
 「はぁ?カレシの僕が送るから、君はひとりで帰りなよ」

 なんで、また言い合いが始まっちゃうの…!?