キス魔なカレシ。

 昼休みになる頃には、私はすっかり疲れていた。

 原因は、小倉くんだ。

 どうしよう…。

 こんなんじゃ、一日もたないよ…。

 「可憐ちゃん大丈夫?」
 「大丈夫じゃないよ…」
 「よしよし」

 郁弥くんが頭を優しく撫でてくれる。

 「僕ね、こう見えて怒ってるだ」
 「え?」

 いつも優しい郁弥くんが怒るなんて…。

 どうしてだろう…。

 「可憐ちゃんは僕のモノなのに、転校生がベタベタ触ったり、告白したり」
 「こ、ごめん」
 「可憐ちゃんに怒ってる訳じゃないよ?でもね、油断しちゃ駄目だよ」
 「わかった!頑張る!」

 そうだよね。恋人が触られたり、告白されたりするのは気分がいい物じゃないよね。

 「牽制しておこおかな?」
 「へっ?」

 郁弥くんは、私の首元に顔を埋める。

 ちゅう。

 少しの痛みが首に走る。

 郁弥くんが、首にキスしたのが分かった。

 ほんの数秒の出来事に、私は瞬きをする。

 「郁弥くん?何したの?」

 首元を手で抑えなが、問いかける。

 「キスマークだよ」

 キ、キスマーク!?