キス魔なカレシ。

 私たちは、更衣室から出ると、郁弥くんたちが待っていた。

 「ごめんね。待った?」
 「ううん。待ってないよ。それにしても、可憐ちゃんその水着可愛いね。似合ってるよ」
 「あ、ありがとう」

 郁弥くんのサラッと褒めてしまう所がとても、ズルい。

 「なに、イチャイチャしてるんだよ。お前ら付き合ってるのかよ」
 「つ、付き合ってませんけど!?」

 俊也くんの爆弾発言に声が裏返ってしまう。

 落ち着け、私。

 「ま、良いけど。早く海に入ろうぜ」
 「うん、うん。せっかく海に来たんだし、楽しまないと」
 「そうだよ!行こう!」

 そう言って、私たちは海に向かうのだった。