キス魔なカレシ。

 運動会が終わり、私たちは人目の無い教室に来ていた。

 「約束通り一番になったよ?可憐ちゃん」

 郁弥くんは、ニコニコと嬉しいに言う。

 「う、うん。凄いね」
 「だから…。ねぇ?」

 やっぱり、私からキスしないといけないの…?

 「わ、分かった…。分かったから、目閉じて」
 「うん。はい…閉じたよ」

 郁弥くんは、私が言った通り素直に目を閉じる。

 わたしは、意を決して郁弥くんの綺麗な頬に手を添える

 うわぁ…。郁弥くん、まつ毛長い。

 綺麗な顔立ちだなぁ…。

 そして、私は…

 ちゅう。

 郁弥くんにキスをした。

 わたしは、急いで離れようした時だった。

 郁弥くんが私の腰に腕を回す。

 「ちょっ…ぅんっ」
 「ん…んっ」

 今度は、郁弥くんからキスされる。



「ふふっ。ご褒美ありがとうね。可憐ちゃん」
「〜〜っ!郁弥くんの馬鹿!」
「え〜。僕、こう見えても学年で一番だよ?成績」
「そう言う事じゃない!」

もう、絶対に分かってて、ワザとだ!

「ほら、運動会の片付けがあるから、行くよ!」
「面倒くさいし、サボろうよ」
「駄目だよ!委員長がサボるなんて!」

そう言うと郁弥くんは、怠そうにしながらも、私の後を着いて来るのだった。