キス魔なカレシ。

 「そっか」

 郁弥くんは、安堵したように溜息をこぼす。

 私に彼氏が出来たら、キス出来なくなるから安心しているのかな?

 「ねぇ、キスしたい」
 「えっ!?今、ここで!?」

 いやいや、ここは階段の踊り場だよ…!?

 「無理だよ!誰かきちゃう!」

 誰かが来たりしたら、恥ずかしさで死ねる。

 私の気持ちを無視して郁弥くんは強引に両肩を掴んでくる。

 そして…

 「ごめん。我慢出来ない…っん」
 「んっ…あっ」

 キスをした。