キス魔なカレシ。

 そして、長いようで短い試験が終わった。

 私は、郁弥くんと合流して家まで帰っていた。

 「郁弥くん、テストどうだった?」
 「うーん。きっと、僕は大丈夫だと思うよ」
 「私もね、大丈夫な気がするんだ。これも郁弥くんが勉強をおしえてくれたからだよ。ありがとう」
 「そんな事ないよ。一番頑張ったのは、可憐ちゃんなんだから」

 郁弥くんは、優しいからそう言ってくれるけど、郁弥くんがいなかったら、きっとここまで頑張れなかった。

 「あとは、合格発表を待つだけだね」
 「うん」

 やれることは、全てやったし、大丈夫なはず。