そして、受験当時。

 私たちは、大学に来ていた。

 「可憐ちゃん。大丈夫?」
 「うん。大丈夫!」

 だって、今まで必死に勉強を頑張ってきたし、お守りだってある。

 でも、ちょっと緊張しているのも事実だ。

 「可憐ちゃん。頑張ろうね」
 「うん!私、頑張るよ!」

 そう言いながら、各自の会場へ行く。

 郁弥くんと同じ会場じゃないのは、不安だけど、きっと大丈夫!

 私は、指定された席に座って、深く深呼吸した。