「可憐ちゃん。今日は行きたい場所があるんだ」

 そう言われて、来た場所は神社だった。

 「どうして、神社?」
 「ここで、合格祈願しよう?」
 「合格祈願?」
 「そう。ここは、有名な場所なんだって」

 郁弥くんは、私の不安な気持ちを読み取って、わざわざ神社まで、連れて来てくれた。

 その気持ちだけで、嬉しい。

 私たちは、神社を参拝してお守りも買った。

 きっと、これで合格もできるはず…!

 なんだか、勇気が湧いてきた。

 「まだ、不安?」
 「ううん。ありがとう、もう大丈夫だよ」

 郁弥くんといる為なら、不安なんて乗り越えてやるんだから…!!