僕たちは、三年生になった。

 進路を考える時期だ。

 僕は、卒業したら大学に進学してお父さんの会社を継ぐ。

 これは、ずっと前から決まっていた事で、迷いはなかった。

 今は、早く大人になって可憐ちゃんと結婚して、養いたいと思っている。

 可憐ちゃんは、随分と進路について悩んでいるみたいだった。

 可憐ちゃんの将来は、僕のお嫁さんなのに。

 僕は、可憐ちゃんの進路希望の紙に〝郁弥くんのお嫁さん〟と書いたら、可憐ちゃんは顔を真っ赤にしてしまう。