キス魔なカレシ。

 食事を済ませたあと、お風呂に入った。

 最初は「一緒に入る?」なんて、からかわれたけど…。

 いや、本人はもしかしたら、本気なのかも…。

 そう思うと、ドキドキした。

 「お風呂上がったよ〜」
 「うん。髪乾かしてあげるから、こっち座って?」
 「えつ?郁弥くんの足に座るの!?」
 「そうだよ。おいで」

 なんて、手招きされるけど、恥ずかしい…。

 「早くしないと、風邪引いちゃうよ」
 「うぅ…」

 恥ずかしいけど、郁弥くんに甘えることにしてちょこんと座る。

 「お、重くない?」
 「軽いよ〜。もっと、食べた方が良いよ、心配しちゃう」

 郁弥くんは、ドライヤーのスイッチを入れると丁寧に私の髪を乾かしてくれた。