キス魔なカレシ。

 次の日。

 私たちは、約束通り水族館に来ていた。

 大きな水槽の中を綺麗に泳ぐ魚や水槽を照らすスポットライト。

 全てが幻想的で、美しかった。

 「水族館って、久しぶりに来たけど楽しいね」
 「実は僕は初めてなんだ」
 「えっ!?そうなんだ。どう?楽しい?」
 「うん、楽しいよ。可憐ちゃんが一緒だから、もっと楽しい」

 なんて、郁弥くんは私の頭を撫でる。

 「そ、そっか。良かった」
 「ふふっ。可憐ちゃを照れてる?」

 郁弥くんは、イジワルそうに笑うと頬をつんつんと突く。

 「もーっ!からかわないでよ!」
 「ごめん、ごめん。可憐ちゃんが、可愛いからついね」