キス魔なカレシ。

 文化祭の日は、とても楽しかった。

 小倉が他校の女子に捕まって、久しぶりに二人の時間が出来たから。

 誰もいない教室でキスをして、二人の時間を楽しんだ。

 それから、文化祭をまわった。

 色んな可憐ちゃんを見れて嬉しくて、顔が緩んでしまう。

 文化祭も終わりに近づいてきた時。

 小倉がやって来た。

 最後の最後に登場するなんて…。

 本当に間が悪いヤツだ。

 小倉は可憐ちゃんに「大事な話がある」と言ってきた。

 いつも以上に、真剣な眼差しに特別に二人きりになる事を許した。

 本当は、行かないで欲しかった。

 でも、僕は可憐ちゃんの事を信じている。

 だから、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせた。

 そして、待つこと数分。

 可憐ちゃんたちは、帰ってきた。

 小倉は、やっぱり告白をしたようだ。

 でも、可憐ちゃんが告白を断ったと聞いて、安堵した。

 僕は可憐ちゃんに愛されている。

 その事実が嬉しくてたまらない。