昨日、可憐ちゃんが運命の人だと気づいた。

 いつも通り、学校に行くと教室の前で可憐ちゃんが立ち止まっていた。

 可憐ちゃんは、自分の頬を叩いていて何をしているんだろう。

 僕が後ろから、声を掛けると驚いたように振り返る。

 昨日のキスについて、僕が言おうとしたら、慌ててトイレにかけこんでしまった。

 流石に、女子トイレに入る訳にも行かず、諦めて教室に入り、席に着くと友達の俊也が話しかけていた。

 「はよ。何だか、今日は機嫌良くないか?」
 「そうかな?」

 確かに、可憐ちゃんに朝から会えて機嫌は良いかもしれない。