キス魔なカレシ。

 放課後になり、私たちはお母さんが待ってる家へと歩いていた。

 途中で「菓子折り買っていい?」と郁弥くんが言ったので、ケーキ屋にも寄ったりした。

 そんなに気を回さなくて良いっていたのだけど、郁弥くん曰く「第一印象は大事だから」との事だった。

 なんだか、私まで緊張してきたかも…。

 でも、郁弥くんの方が緊張してるよね…。

 なんて、思いながら郁弥くんの顔を見るが、いつも通りの涼しい顔をしていた。

 なんだか、大丈夫そう…?

 「可憐ちゃん?家に着いたよ?」
 「え、あ。うん」

 少し、考え事をしていて自分の家に着いたことに気づかなかった。

 「私の家にようこそ!何にもないけど、ゆっくりしていってね」
 「お邪魔します」

 郁弥を家の中に通すと、丁寧に靴を揃えて上がる。

 郁弥くんて、他の男子みたいにガサツじゃないだよね。

 そういう所も好きだ。

 私は、郁弥くんをリビングへと誘導する。

 多分だけど、お母さんはリビングにいるはず。

 ちなみに、平日だからお父さんは、仕事でいない。