最近の亮くんは忙しそうだった。
そりゃぁ、大学生だし仕方がないのだろう。

好きにならないようにそばに居ないというのは、好きだからこそ思うのだ。

いつもは一緒に居られたのに、居られないこの時間が、とてつもなく冷淡なものに感じられて、寂しさを覚える。

「亮くんは、大人…だもんね…」

私とは、違うんだもんね…。

そうだよね…だって、身長が高くたって、子供は子供で、可愛げがないだけの、おっきい子供でしかない…。

亮くんには魅力がいっぱいだけど、私には、これっぽっちも…ないんだなぁっ……。

涙が溢れそうになる。