え…?


私の名前…?


『うん、やっぱり翡翠だ。』


もう一度私をジッと上から下へと観察した彼は嬉しそうにほほえんだ。


あっ、


「もしかして紺…?」


『そうだよ。久しぶり。あと、”おかえり”』


やっぱり…!


どうりで知ってる声だと思った…


『え、え…?紺さん…?いったいどういうことですか…?』


あ、彼女の存在忘れてた…


そういえばこの人って誰…?


前はここに女の人なんていなかったよね?


『おい紺、なにしてんだよ』


『もしかして招かれざる客だった~?』


すっかり私が彼女の存在に気を取られていると、


後ろから新たに二つの声が響いた。


同じ声…?


しかも同時…?


『あ?誰だお前?』


『え…、ひ、すい?』


「冬夜と星夜…?」


『はあ!?おまえ、翡翠か!?』


『ウソでしょ!?』


なぜかとても驚いている二人。


紺はそんなに驚かなかったんだけどなぁ…


『あ、あの…彼女っていったい…』


自分だけがわからない会話を繰り広げられ、我慢出来なくなったのかついに彼女が口をひらいた。


『それは後で説明するね。翡翠、いったん中に入って。ここじゃ寒いでしょ?』


「うん」