真夜中の償い

そして3月末には内装の工事は完成し、二人は一緒に暮らし始めた。

由里が引っ越した夜はリアムは朝まで由里を離さず、次の日は昼までリアムのたくましい胸の中にいた。

リアムの体は由里には目の毒だ。

たくましい胸筋にその下の腹筋はくっきり割れていて、シャツを羽織っただけで前を開けたままうろうろするリアムに目がひきつけられて、由里はいつもソワソワするのだ。

そうするとリアムが

「どうした?顔か赤いよ。熱でもある?」

と言ってゆりを抱きしめに来る。

「それとも僕の体が目当て?」

と耳元で低く呟く。

リアムは由里がリアムの顔も体も見るのが大好きなことを、十分承知で見せつけているのだ。

ほんとに悪魔だ。

そして由里はリアムの胸に持たれてリアムの匂いを嗅ぐのが、大好きなのだ。

その度にクラクラする。

いつもリアムがつけるコロンとリアム自身の匂いが混ざり合って、リアム独特のセクシーな匂いがする。

その匂いがたまらなく好きなのだ。

由里は自分が匂いフェチだと、リアムと暮らして始めて痛感した。

だからなのか香水も大好きで、香水の匂いより瓶が気に入って集めたものがたくさんある。

美しいフォルムの香水の瓶は、リビングの飾り棚に飾っている。

自分の使っている香水はここ何年もずっとジャスミンの香りのするものだ。

ハンドクリームやボデイソープも同じメーカーの同じジャスミンの香りだ。

リアムはジャスミンの匂いは由里の匂いだと言っている。

リアムの匂いはとてもセクシーでさわやか系のコロンなのだけれど、リアム自身の匂いと合わさってちょっと男っぽいセクシーな女殺しの香りになる。

毎日リアムのそんなセクシーな姿と大好きな香りと美しい顔に翻弄されて、由里はこのままでは心臓が持たないと思う。

きっと由里は早死にすると思う。そう言うとリアムは声をあげて笑って”それは困る”と言って、また由里を抱きしめてキスをするのだった。

時々リアムと話しているときもなんだか、ぼーっとしていたりする。

リアムに見惚れていて、話の内容が飛んで行ってしまうのだ。

この生活になれる日が来るのかと目下の悩みの種だ。