、そしてこんな時間になってしまった。
リアムに会いたい一心で飛んできてしまった。
来るんじゃなかったと由里は落ち込んでとりあえず帰ろうと踵を返した。
そこで男性にぶつかってしまった。
「ごめんなさい」
謝ってすり抜けようとしたら
「君が由美?僕ケンです」
という明るい声。
ケンとは電話では何度か話したことはあるが、会うのは初めてだった。
「まあ、はじめましてなんだか場違いな所に来てしまってすぐに帰ります」
というと由里は涙がこぼれる前に急いで玄関に向かった。
ケンはあっけにとられてリアムを探すと酔って正体をなくしそうになっているリアムに、ナタリアが絡みついてキスまでしている。
ケンは急いでリアムのそばに行き
「今由里が来たけど直ぐに帰っちゃったよ。」
と告げるとリアムはすぐに正気になってナタリアを振りほどき由里を追いかけた。
ホールでうつむいてエレベーターを待っている由里を見つけて”由里”と呼びかける。
由里はハッとして振り返ると
「お邪魔してごめんなさい。唇に赤いリップがついてるわよ」
と言って悲しそうに微笑んで涙をこらえるように唇をかんだ。
そして丁度来たエレベーターに乗り込んでいってしまった。
珍しくすっかり酔っているリアムは機敏に動けず、むざむざ由里を帰らせてしまった。
壁にもたれて由里を行かせてしまい後悔に打ちひしがれているリアムの所に、ナタリアがやってきて
「リアム戻って、主役がいないと盛り上がらないわよ」
と言ってリアムに腕を絡めてくる。
鬱陶しくて腕を振り払いもうお開きにすると言ってリアムは家に入り洗面所で顔を洗おうとして、真っ赤な口紅が自分の唇にべったりとついているのを鏡の中に見た。
由里はどう思ったのだろう。
きっとナタリアにキスされているのも見たに違いない。
されていたんだがしていたと勘違いしたかも、どっちにしても同じことだ。
由里以外の女とキスしたなんて由里になんて言えばいいんだ。最悪だ。
由里はパーテイが始まってもなかなか現れず、リアムはだんだんお酒の量が増えて機嫌も悪くなっていった。
いつもなら酔っぱらうことなどないのに今日は強い酒ばかり飲まされて、体調も良くない上に待ち人は現れず悪酔いしてしまったのだ。
リアムは水を顔にかけて唇をぬぐって酔いを何とか冷まして、由里のもとに行かなければと思うのに体が思うように動かない。
そこにケンがやってきて
「リアム最悪のタイミングで由里が来ちゃったよ。ナタリアに図られたかもね」
「ナタリアが由里のこと知っているわけないよ」
「ナタリアだよ知らないはずないと思うけどね。どうするんだ。由里泣きそうだったよ」
「もう呆れてるよね。会ってくれないかも…自業自得だけどね。仕事の後きっと急いできてくれたのに自分が情けないよ」
そう言って座り込んでしまった。
「リアムとりあえずラインだけでもしておいたほうがいいよ」
ケンはそう言ってパーテイをお開きにするために出ていった。
リアムに会いたい一心で飛んできてしまった。
来るんじゃなかったと由里は落ち込んでとりあえず帰ろうと踵を返した。
そこで男性にぶつかってしまった。
「ごめんなさい」
謝ってすり抜けようとしたら
「君が由美?僕ケンです」
という明るい声。
ケンとは電話では何度か話したことはあるが、会うのは初めてだった。
「まあ、はじめましてなんだか場違いな所に来てしまってすぐに帰ります」
というと由里は涙がこぼれる前に急いで玄関に向かった。
ケンはあっけにとられてリアムを探すと酔って正体をなくしそうになっているリアムに、ナタリアが絡みついてキスまでしている。
ケンは急いでリアムのそばに行き
「今由里が来たけど直ぐに帰っちゃったよ。」
と告げるとリアムはすぐに正気になってナタリアを振りほどき由里を追いかけた。
ホールでうつむいてエレベーターを待っている由里を見つけて”由里”と呼びかける。
由里はハッとして振り返ると
「お邪魔してごめんなさい。唇に赤いリップがついてるわよ」
と言って悲しそうに微笑んで涙をこらえるように唇をかんだ。
そして丁度来たエレベーターに乗り込んでいってしまった。
珍しくすっかり酔っているリアムは機敏に動けず、むざむざ由里を帰らせてしまった。
壁にもたれて由里を行かせてしまい後悔に打ちひしがれているリアムの所に、ナタリアがやってきて
「リアム戻って、主役がいないと盛り上がらないわよ」
と言ってリアムに腕を絡めてくる。
鬱陶しくて腕を振り払いもうお開きにすると言ってリアムは家に入り洗面所で顔を洗おうとして、真っ赤な口紅が自分の唇にべったりとついているのを鏡の中に見た。
由里はどう思ったのだろう。
きっとナタリアにキスされているのも見たに違いない。
されていたんだがしていたと勘違いしたかも、どっちにしても同じことだ。
由里以外の女とキスしたなんて由里になんて言えばいいんだ。最悪だ。
由里はパーテイが始まってもなかなか現れず、リアムはだんだんお酒の量が増えて機嫌も悪くなっていった。
いつもなら酔っぱらうことなどないのに今日は強い酒ばかり飲まされて、体調も良くない上に待ち人は現れず悪酔いしてしまったのだ。
リアムは水を顔にかけて唇をぬぐって酔いを何とか冷まして、由里のもとに行かなければと思うのに体が思うように動かない。
そこにケンがやってきて
「リアム最悪のタイミングで由里が来ちゃったよ。ナタリアに図られたかもね」
「ナタリアが由里のこと知っているわけないよ」
「ナタリアだよ知らないはずないと思うけどね。どうするんだ。由里泣きそうだったよ」
「もう呆れてるよね。会ってくれないかも…自業自得だけどね。仕事の後きっと急いできてくれたのに自分が情けないよ」
そう言って座り込んでしまった。
「リアムとりあえずラインだけでもしておいたほうがいいよ」
ケンはそう言ってパーテイをお開きにするために出ていった。



