真夜中の償い

考えても堂々巡りになる自分の思考をあきらめて、残りの時間は目をつむって思考を仕事に持って行った。

2週間後には前職場のCFOミスターバートンのご両親の結婚記念日のパ-テイがある。

今は独立第1号のこの仕事に注力しなければならない。

そのあとも2~3件話が来ており、どれもとっても魅力的な仕事になりそうで仕事の方は充実していて順調である。

まだ事務所を構えて1カ月位しか経っていないが、ありがたいことだと思っている。

そのあとの2週間は由里は仕事に忙殺された。

寝る暇も惜しんでミスター.バートンのご両親の結婚50周年のパーテイを成功させるために働いた。

ご夫婦には子供が3人孫が5人ひ孫が7人いる。

家族だけで十分な人数だ。

でも老夫婦の友人や家族ぐるみの関係者なども招待するので総じて50人余りのパ-テイとなった。

ミスターバートン邸の広いガーデンで10月の晴れて暖かい日にパーテイは行われた。

由里は前日ひ孫のうち幼児や小学生低学年の4人を集めて歌の練習をさせたりゴールドの折り紙でメダルや冠を作らせた。

それがひ孫達からのプレゼントになる。

そして一番年長のひ孫にはちょっとしたお手紙を書いてもらってパーテイで読んでもらうことにしていた。

子供達も参加でき楽しめるようなアットホ-ムなパーテイにした。

ケイタリングも子供のメニューも作ってもらって広い庭の一角には子供たちの遊び場も用意した。

子供たちはすぐに動き回って遊びたがるので、小さな子供たちのスペースには子供が喜びそうな遊具や専属に世話をするスタッフもつけた。

大人も安心してパ-テイを楽しめるように企画した。

広い庭は大人も子供も楽しめるような飾りつけで参加者の評判も上々だった。

おしゃれだけどアットホームでほっこりとするパーテ―を目指したのだ。

50周年の主役の老夫婦もひ孫や孫に囲まれてほんとに楽しそうに過ごされていて、由里はそれだけでうれしくなった。

リアムも彼の祖父母が老夫婦の友人ということで、二人の代理で途中から参加してお二人にお祝いの品物を渡していた。

ミスターバートンもとても満足してくれたので由里も疲れが飛んでいくようだった。

また予算よりかなり安く収められたのでミセスバートンにも感謝された。

片付けもしっかり監督して装花はミスターバートンの家に飾ったり、参加者の女性たちに持って帰ってもらった。

きっちりと片付けを指揮して15時には帰宅できるようになった。

リアムはずっと待っていてくれて否応なく夕食に連れていかれた。

はじめてのパーテイの仕切りで興奮状態だった由里は、昼食も食べている時間がなくリアムの車に乗ったとたんお腹がキュルキュルと可愛い音をたてた。

二人は顔を見合わせて笑った由里は恥ずかしくて

「お昼は食べる時間もなくてお腹が減った」と訴える。

リアムはわかったといってロングアイランドの自宅に向かうといったがそれよりすぐ食べたいと由里は近くのレストランに行ってもらった。

ロングアイランドのリアムの自宅にいけば、また夜帰る帰らせないの押し問答になるのが目に見えていたからだ。

由里はまだリアムと夜を共にする勇気がない。

一歩踏み出せない自分が情けないが28歳の今まで恋愛感情を抱いた男性はいなかった当然セックスも未経験だ。

リアムは先日ロングアイランドの自宅から逃げるように強引に帰っていった由里に戸惑っているようだ。

今までリアムのアプロ-チを躱し続けるような女性なんかいなかったに違いない。

それでも情けないことにリアムの横に立つ自分を想像できないので、由里はリアムへの気持ちを持て余していたのだ。

リアムがあまりにもゴージャスでセレブすぎて自分との価値観が、違いすぎるのではと危惧してしまう。