午後の授業が終わり、あっという間に放課後になってしまった。

 授業では、ドキドキして集中する事が出来なかった。

 これは、家に帰ったら復習しなきゃな…。

 私は、そう思いながら、帰る準備をしていた。何時も帰る時は、大体優奈ちゃんと一緒だ。

 今日も一緒に帰ろうと声をかけようとした時だった。

 「環奈。着いてきて」
 「はい?」

 そう言うと、私の手を強引に掴み、引っ張る。

 優奈ちゃんを見ると、また固まっていた。