その後、文化祭が終わり何時ものように奏斗くんと帰り道を歩く。

 「今日は楽しかったね」
 「そうだな」
 「あ、家に着いた」

 私は、家に着き奏斗くんの方を向く。

 「どうした?なにかあったか?」
 「えっとね、目瞑って欲しいんだけど…」
 「?分かった」

 奏斗くんは、私の言葉で素直に目を瞑る。

 私の心臓はドキドキと、煩く跳ねている。

 私は、奏斗くんの頬に手を添えると…

 ちゅう。

 額にキスをする。

 急いで、奏斗くんから離れる。

 「今、環奈…」
 「えへへっ!何時ものお返しっ!」

 そう言って、逃げるように家の中へと入るのだった。