私が怯えている時だった。
「おい。嫌がてるじゃねぇーか。止めろ」
メイド服を着た佐々木くんが、現れた。
「は?別におにーさんには関係ないしょ」
「あ?関係あるっつうの!環奈は俺らブラックドラゴンの姫なんだぞ!」
「ブラックドラゴン!?すみませんでした!!」
私がブラックドラゴンの姫だと分かると、男の子たちは走っていなくなってしまった。
ブラックドラゴンって、そんなに有名なんだ…。
「佐々木くん。ありがとう」
「別にかまわねぇーよ」
私は、佐々木くんの格好を改まってよく見る。
「メイド服似合ってるよ」
「はぁ?似合ってねぇだろ!たくっ、優には散々笑われたし、最悪だ」
「そうなんだね」
「まぁーな。っと、そんな事より奏斗が探してたぞ」
「奏斗くんが?」
「あぁ。なんか、他校の女子に囲まれすっげぇ、迷惑な顔してたぜ。そっちにいるから早く行ってやれ」
それだけ言うと、佐々木くんはどこかへ行ってしまった。



