その後も、膝枕の格好をしたまま頭を撫でながら奏斗たちと話をする。

 「もう、夜ですし環奈さんは帰った方がいいのでは?」

 海堂くんが、窓から外を見ながら言う。確かに外を見ると、日が落ちて暗くなっていた。

 うわぁ…。どれだけ喋ってたんだろう…。

 「なら、俺が送っていく」

 私の膝枕から上半身を上げなが、言う。

 「えっ?大丈夫だよ」

 確かに少し暗いけど、これくらいの時間なら大丈夫でしょ。危なくないはず。

 「駄目だ。環奈は可愛いから、変なヤツに絡まれたら大変だろ」
 「そうだね〜。奏斗もこう言ってるし、甘えちゃいなよ」
 「女子のひとり歩きはキケンじゃね?」
 「う、うん。なら、お願いしようかな」

 こうして、奏斗くんに家まで送ってもらう事になったのだった。