そんな、昨日の願いも虚しく(むな)私は、教室で竹永くんに会うことになってしまっていた。

うわぁ…。竹永くん朝早いのにもう教室にいる…。

私は、怯えなが自分の席に着く。
すると、私に気づいた竹永くんが「はよ」と挨拶してくる。

「う、うん。おはよう。朝早いんだね？」
「環奈に早く会いたくて、早く来た」
「へ、へぇー…そうなんですか？あはは」

またしても、少女漫画のようなセリフ。もう、笑うしかないよ…。

「で？」
「『で？』って、なんですか？」
「昨日の事だ。俺の女になる覚悟は出来たか？」

いやいや、覚悟って…。出来るはずなしい、なるつもりもないけどな…。てか、教室で言わないでよ！クラスのみんなに聞かれちゃう！！ほら、みんなザワザワしてこっちを見てるじゃん！！