「あっ!なんか恥ずかしいなぁ⋯⋯。私、こう見えて編み物だけは得意で、昔から仲のいい友達や家族にプレゼントしたりしてたんだ。でも、ぶっちゃけそれは練習台。いつか彼氏ができた暁には⋯⋯!って思ってた」
「凄いね。私、編み物って一度もしたことないかも⋯⋯」
私は手先が不器用すぎて、中学の技術の授業でタッチ式の電気スタンドを作らされた時には、コウちゃんの手を借りた⋯⋯と言うより、ほぼ全部作ってもらったぐらいだ。
「そうなの?家庭的な印象なのに」
ファッションが地味なだけで、家庭的とは程遠いのだが⋯⋯。
「なんだか素敵よね。好きな人のこと想いながら編み物するなんて」
「でしょー?一人で過ごす時間も、独りじゃないんだなぁ⋯⋯って、幸せな気分になるよ」
12月に、コウちゃんは19歳になる。
10代最後の誕生日には、今までとは違う何かをあげたいと思っていたが、なかなか思いつかずにいた。
「凄いね。私、編み物って一度もしたことないかも⋯⋯」
私は手先が不器用すぎて、中学の技術の授業でタッチ式の電気スタンドを作らされた時には、コウちゃんの手を借りた⋯⋯と言うより、ほぼ全部作ってもらったぐらいだ。
「そうなの?家庭的な印象なのに」
ファッションが地味なだけで、家庭的とは程遠いのだが⋯⋯。
「なんだか素敵よね。好きな人のこと想いながら編み物するなんて」
「でしょー?一人で過ごす時間も、独りじゃないんだなぁ⋯⋯って、幸せな気分になるよ」
12月に、コウちゃんは19歳になる。
10代最後の誕生日には、今までとは違う何かをあげたいと思っていたが、なかなか思いつかずにいた。



