Jour de neige ある雪の日の思い出

「うん。食欲旺盛な若奥様を喜ばせたくてね」

そう言ってからかわれる。

「何よぉ!食べるときにカロリーのこと気にするような子は好きじゃないって言ってたじゃない」

「あはは、まさにそうだよ。僕の料理をいつも美味しそうに食べてくれるところも、全部好きだから」

独身の頃は、好きだなんて絶対に言ってくれなかったのに。

それどころか、私を振り続けてきた夫なのに、結婚してからは、いつもストレートに想いを伝えてくれるようになった。

愛されてるんだなぁ⋯⋯なんて。


夫は本当に料理上手で、私もついつい食べすぎてしまうので、外出する時には極力、車の運転はせずに、歩くか、自転車で移動するようにしている。


飾りつけた部屋で、クリスマスソングを流しながら、スパークリングワインで乾杯。

今夜の夕飯は、見た目も良ければ、味も予想通り最高だった。