擽ったい
サラサラと髪の毛が揺れてる気がする
「柚乃、ゆーの、おい」
暗かった瞼の裏側に僅かな明るさと人影が差し込んでくる
「ん、ー」
眠気が覚めないまま伸びをするとガタッと音を立てて机に突っ伏してた体がバランスを崩しそうになったけど、「おい、気を付けろよ」の声で支えられたのだと気づく
「ふぁ…はあ、ふぁあ…」
人目なんか全く気にもしてない欠伸を見せると「…涎、はぁ」と口元をゴシゴシ袖口で拭かれた
「んー」
寝ぼけ眼だからか、正直どうでもいいと思ったけどされるがままで特に反応もしなかった
「帰るぞ」
ルカの声に机の脇にかけていた鞄を取ろうと手を伸ばすも、そこには何も無くて「…あれ」なんて寝起きの掠れ声を出して反対側にも手を伸ばしてみるけどそこにも無くて、意識がハッキリしてきた頃私の右側に立つ影を見ると
「はやくしろ」と溜息をつきながら私の鞄を手に持つルカが居た
「もう部活終わり?」
私の言葉は無視でさっさと歩いて教室から出ていこうとするルカを追いかけた
「俺が行く頃にはいっつも寝てるけど、勉強してんのかよ」
昇降口で上靴を履き替えながら小言の多いルカを見る
「してる」
目を細めて此方の努力は知らないその男ををキッと睨みつけると「いつも寝てるだろ」と小言を重ねられた
前に立つルカの腕に手を掛けて履いた靴のつま先を立ててトントンと足を入れる
「ルカが遅すぎるんだよ」
「しょうがないだろ、1年なんだから、1年は1番早く来て1番遅く帰るんだよ」
「…いま、令和だよ、?」
サラサラと髪の毛が揺れてる気がする
「柚乃、ゆーの、おい」
暗かった瞼の裏側に僅かな明るさと人影が差し込んでくる
「ん、ー」
眠気が覚めないまま伸びをするとガタッと音を立てて机に突っ伏してた体がバランスを崩しそうになったけど、「おい、気を付けろよ」の声で支えられたのだと気づく
「ふぁ…はあ、ふぁあ…」
人目なんか全く気にもしてない欠伸を見せると「…涎、はぁ」と口元をゴシゴシ袖口で拭かれた
「んー」
寝ぼけ眼だからか、正直どうでもいいと思ったけどされるがままで特に反応もしなかった
「帰るぞ」
ルカの声に机の脇にかけていた鞄を取ろうと手を伸ばすも、そこには何も無くて「…あれ」なんて寝起きの掠れ声を出して反対側にも手を伸ばしてみるけどそこにも無くて、意識がハッキリしてきた頃私の右側に立つ影を見ると
「はやくしろ」と溜息をつきながら私の鞄を手に持つルカが居た
「もう部活終わり?」
私の言葉は無視でさっさと歩いて教室から出ていこうとするルカを追いかけた
「俺が行く頃にはいっつも寝てるけど、勉強してんのかよ」
昇降口で上靴を履き替えながら小言の多いルカを見る
「してる」
目を細めて此方の努力は知らないその男ををキッと睨みつけると「いつも寝てるだろ」と小言を重ねられた
前に立つルカの腕に手を掛けて履いた靴のつま先を立ててトントンと足を入れる
「ルカが遅すぎるんだよ」
「しょうがないだろ、1年なんだから、1年は1番早く来て1番遅く帰るんだよ」
「…いま、令和だよ、?」
