「デートですって~!」
「……」

「聞いてます?セレーヌ様からデートの申し入れですよ?」
「……」

 セレーヌの部屋を出たランスロットは、部屋の前に立っていたアルフォンスに詰め寄った。

「何も言わないならセレーヌ様に行っちゃいますよ?どうやって魔力を回復させたか……」
「応急処置だ。」

「そうですけど、あれって契りと同じですよね?」
「相手の魔力をもらわなければ成立しない。」

「ふーん。でも、今のセレーヌ様には陛下の魔力が入ってるわけで……もう結婚してるのと同じじゃないですか。」
「違う。」

 ランスロットはくすくす笑いながら、ほっとした顔をしているアルフォンスの後を追った。