私、東雲(しののめ) 花憐(かれん)の隣には、いわゆる " 陽キャ " がいる。




  派手な金髪で笑顔の男。



  優しい王子様で、女子たちに人気の "少女漫画の主人公" だ。






  そんな奴と絶対関わりたくない……!








  ____ある日






  花憐「あっ、すいません!」






  帰りが遅くなって急いでいると、誰かとぶつかった。






  ??「あ"?」






  突然影が覆い、上からどす黒い声がする。






  花憐「あれ、柚月?」




  夜雨「あー……誰だっけ」




  花憐「こんなキャラだっけ柚月」






  よく隣できゃっきゃしてる柚月は



  モテるだけして人の名前はそう簡単に忘れない。








  でも、そこで見た柚月は違った。  


  ピアスをバリバリに付けている "不良" 。





  花憐「隣の席を忘れるか普通」



  夜雨「忘れる忘れる俺の頭をそんないいようにできてねえよ」





   
  


  花憐「あのカッコいい王子様はどこいった……?」



  夜雨「さあ。でもお前俺に臆さない態度気に入った、笑」





  花憐「ありがとうって言っていいやつ?これ」



  夜雨「光栄に思えよ」





  漫才のようなコンビーネーションを繰り広げながら

  彼はカチャカチャと何かを取り出した。






  花憐「うわ煙草……やば不良じゃん」



  夜雨「俺ん中では普通。失望した?」



  花憐「最初から期待してないから安心して」



  夜雨「こんなハッキリ言う奴初めてなんだけど」










  その後も少し話した後帰った。



  この時の私はまだ知らない。

  翌日から、この不良王子の "オキニ" がどれだけ大変かを______



  





  『 # . 隣席男子の裏の顔を知ってしまった 』

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