今回ヘアメイクと振袖の着付けをしてもらうサロンの最寄りのバス停に近づいたので、私は『とまります』ボタンを押した。 『次は××交番前、××交番前です』 ICOCAで乗車賃を支払い、私は冬の空気を切り裂くようにサロンに走った。 「ついた…」 軽く息を整えてから、サロンの扉を開ける。 柔らかなドアベルの音と暖かな空気が私を迎え入れた。