星の花が降るころに①

                      
同級生と談笑しながら適宜食事をとり、同窓会がお開きになったところで私は足早に店を出て駅の雑貨屋に向かった。
                             
「さっむ…」
                     
ほうっと息を吐きだすと、濃い紺色に染まった夜空に白く染まった私の息が立ちのぼる。

赤信号で立ち止まってあたりを見回しても、戸部君はまだ来そうにない。おそらく友達と喋っているんだろう。
               
信号が変わった。小走りで駅構内に入ると、人の熱気や暖房で汗ばむくらいに暑かった。
                    
雑貨屋の隣にある観光案内所の大理石のカウンターに寄りかかって、私はカバンからスマホを取り出してインスタを見ることにした。

高校時代や大学の友達のストーリーを見ていると、彼女たちの友達との自撮りや、おいしそうな料理のきらびやかな写真が現れる。

「いいなぁ…」

駅前のあのカフェで夏実の思いは聞くことができたけど、でも完全に仲直りをしたわけじゃない。

きらきらしたストーリーたちから逃げるようにして画面を閉じると、真っ黒くなった画面に私の顔が映った。

「結局、夏実以外に友達と呼びたい人はいないんだよね…」

画面に映った私がため息をつくと、戸部君に「愛都」と呼ばれた。

「遅くなってごめん。」

顔を上げると、鼻を真っ赤にした戸部君が申し訳なさそうに頬をポリポリかいていた。

「だいじょうぶだよ。話したいことって何?」

私が戸部君にそう問うと、「違うところで話そう」と言って私の手を取って、駅の出口に向かった。