再会は小さなぬくもりと一緒に

「……そんなに私は、誰にも紹介したくない存在だったんだね」

「それは誤解だ!」

強い声と同時に、彼の手が伸びてきた。そして強く、後ろから抱きしめられた。ドクンと彼の心音が響く。

「ごめん。そこは俺が悪かった。本当に悪かった」

「……何が?」

 腕の中で、声が震える。

「私のこと、遊びだったってこと?」

「違う!」

「じゃあ、見下して楽しむ存在?」

「なんでそうなるんだよ!」

身体を前に向かされ、距離が一気に縮まる。
唇が近づいたかと思うと──ぱん、と乾いた音がした。
反射的に、彼の頬を叩いていた。

「……出て行って!」
叫ぶと、彼は傷ついたような目で私を見た。

「……ちょっと、頭冷やしてくる」

それだけ言って、彼は玄関を出て行った。残された部屋で、ふと視線を感じる。

「大丈夫だよ」
二匹が心配そうにこちらを見ていた。
そう言って撫でると、ハルが小さく喉を鳴らした。

──今思えば。
彼があんなふうに声を荒げたのを見たのは、初めてだった。だからと言って、何かが変わるわけではないけれど。