「お疲れ様、大変だったね」
彼が振り向くと、ふっと柔らかく口角を上げた。
さっきとは違ういつもの声のトーンを聞くと何だか安心してしまって、少し目頭が滲む。
「伊賀上さん、何で……?」
「いつも黒江さんはこの時間に電話してくるから、会議のインターバル時間を設けてみたんだよね」
「黒江さん相手によく頑張ったよ、咲倉さん」
後ろに他の先輩も立っていた。
よかった、頑張りを認めてくれた。
そう思うと気が一気に抜けてしまった。
「……少し休憩しよっか、おいで」
晴和さんは呼吸を置く間もなく、廊下に向かってスタスタと歩いていく。私も置いてかれないようについて行く。
そして非常階段を登って、屋上に出た。
頬が風に触れた瞬間、ようやくあの息苦しさから解放されたような気がした。
晴和さんは自販機の前で立ち止まり、迷わず“微糖ラテ”を選んだ。
「はい」
目の前に差し出された缶を受け取ると、彼はそっと頭を包み込むように撫でた。
こういう触れ方をしてくるのは久しぶりで、心臓がバクバクと煩い。
彼が振り向くと、ふっと柔らかく口角を上げた。
さっきとは違ういつもの声のトーンを聞くと何だか安心してしまって、少し目頭が滲む。
「伊賀上さん、何で……?」
「いつも黒江さんはこの時間に電話してくるから、会議のインターバル時間を設けてみたんだよね」
「黒江さん相手によく頑張ったよ、咲倉さん」
後ろに他の先輩も立っていた。
よかった、頑張りを認めてくれた。
そう思うと気が一気に抜けてしまった。
「……少し休憩しよっか、おいで」
晴和さんは呼吸を置く間もなく、廊下に向かってスタスタと歩いていく。私も置いてかれないようについて行く。
そして非常階段を登って、屋上に出た。
頬が風に触れた瞬間、ようやくあの息苦しさから解放されたような気がした。
晴和さんは自販機の前で立ち止まり、迷わず“微糖ラテ”を選んだ。
「はい」
目の前に差し出された缶を受け取ると、彼はそっと頭を包み込むように撫でた。
こういう触れ方をしてくるのは久しぶりで、心臓がバクバクと煩い。



