再会は小さなぬくもりと一緒に

「それで晴和君と話したんじゃが、しばらく泊まってもらいなさい」
「ええ?どういうこと?!」
「一人じゃ物騒じゃろうし、この子猫が巣立つ時まで泊まればよかろう」
「ええっと……じゃあ私が家に帰るわ」
「ハルはどうするんだ?誰かが甘やかしてやらんと拗ねるぞ」

そう言われると怯んでしまう。
(確かにそうなんだけど……)

過去に祖父が数日留守にした日は悲惨だった。二日目の夜に様子を見に行くと、自動給餌器はものの無惨に倒され、至る所にスプレー行為をしたらしく、尿の臭いが家中に漂っていた。
まぁ私や懐いている人が、一日一回でも思いっきり遊んであげれば大丈夫なのだけれど。
だから私は祖父宅に通っていたと言ってもいい。


「子猫の世話って大変なんじゃよ。協力し合った方がえええよ」
祖父の笑顔は穏やかなようで……ゴリ押しの影が見える。

「僕、物件あの周辺で探そうとしてるんです」
「おお!じゃあ尚更うちを拠点にするのが良かろう、なぁ?」

祖父にとっては、私達は仲の良い『友人枠』で、ずっとその関係が続いているように思っているのだろうか。

今更かつての恋の相手だったと言うことを、知られるのは嫌だ。
だから私は強く拒否することができず、引き攣った顔で頷くしか出来なかった。