──ピンポーン
家のチャイムが鳴った。
さすがにこの時間の訪問は怪しくないだろうか。しかしキッチンが外に面している以上、居留守は使えない。
それにひょっとしたら、祖父の入院を聞きつけて来た人の可能性もある。
私は玄関に行くと、チェーンをしたまま、恐る恐るドアを開けた。
「すいませ……莉佳子?」
「伊賀上さん?!」
隙間から見えたのはまさかの彼、伊賀上晴和の姿だった。
「何でい……って、肇先生は?」
「おじいちゃん、ちょっと今週から入院していて」
「そうなんだ、どおりで電話出ないと思った」
一体どうすればいいんだ?彼への対応に迷っていたが、私はすぐ彼に抱えられている存在に気付いた。
「あの、それ」
「あぁうん、ちょっと拾っちゃって……」
タオルに包まれているのは、白に黒いブチ模様の猫。まだ少し小さ目のサイズだが、事故に遭ったのか顔に血が滲んでいて、両方の前足も傷を負いブルブル震えていた。
「確か肇先生が夜間の病院、知ってたよなって」
「私も知ってる。行きましょうか」
目の前の小さな命をほおっておくことは出来なかった。
私はすぐキャリーを出して支度をすると、近くにある夜間診療している動物病院へと向かった。
この動物病院はハルのかかりつけの病院でもあるので、馴染みの人も多くスムーズに診療まで進んだ。
獣医さん曰く、この猫は生後六ヶ月ぐらいのメス猫。前足は捻挫しているようだが、骨折はしてないと。
ただ恐らく自転車に惹かれたか蹴り飛ばされた可能性が高く、急変する可能性もあるので十分気を付けて欲しいとのことだった。
「それで、飼うんですか?里親に出しますか?」
そう聞かれて、何も言えなかった。
ちらっと彼を見ると、意外なことに「飼いたいです」とはっきり言った。
「そうか、じゃあハルとは暫く隔離しておいてね。またニ週間後に検査をしてから、一緒にしてあげて」
獣医さんが何を勘違いしているのかわからないが、そのまま返されてしまい、結局その猫を連れたまま二人で帰ってきた。
家のチャイムが鳴った。
さすがにこの時間の訪問は怪しくないだろうか。しかしキッチンが外に面している以上、居留守は使えない。
それにひょっとしたら、祖父の入院を聞きつけて来た人の可能性もある。
私は玄関に行くと、チェーンをしたまま、恐る恐るドアを開けた。
「すいませ……莉佳子?」
「伊賀上さん?!」
隙間から見えたのはまさかの彼、伊賀上晴和の姿だった。
「何でい……って、肇先生は?」
「おじいちゃん、ちょっと今週から入院していて」
「そうなんだ、どおりで電話出ないと思った」
一体どうすればいいんだ?彼への対応に迷っていたが、私はすぐ彼に抱えられている存在に気付いた。
「あの、それ」
「あぁうん、ちょっと拾っちゃって……」
タオルに包まれているのは、白に黒いブチ模様の猫。まだ少し小さ目のサイズだが、事故に遭ったのか顔に血が滲んでいて、両方の前足も傷を負いブルブル震えていた。
「確か肇先生が夜間の病院、知ってたよなって」
「私も知ってる。行きましょうか」
目の前の小さな命をほおっておくことは出来なかった。
私はすぐキャリーを出して支度をすると、近くにある夜間診療している動物病院へと向かった。
この動物病院はハルのかかりつけの病院でもあるので、馴染みの人も多くスムーズに診療まで進んだ。
獣医さん曰く、この猫は生後六ヶ月ぐらいのメス猫。前足は捻挫しているようだが、骨折はしてないと。
ただ恐らく自転車に惹かれたか蹴り飛ばされた可能性が高く、急変する可能性もあるので十分気を付けて欲しいとのことだった。
「それで、飼うんですか?里親に出しますか?」
そう聞かれて、何も言えなかった。
ちらっと彼を見ると、意外なことに「飼いたいです」とはっきり言った。
「そうか、じゃあハルとは暫く隔離しておいてね。またニ週間後に検査をしてから、一緒にしてあげて」
獣医さんが何を勘違いしているのかわからないが、そのまま返されてしまい、結局その猫を連れたまま二人で帰ってきた。



