winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

次の日…


仕事帰りに山下さんのさんの家に行く約束をしていた私は、スーパーに材料を買いに行く事になった


 
ズボラで親父気質の私だけど、最近は少しずつ料理にも挑戦している



私は昨日のことも謝りたくて、ご飯を作って山下さんの事をアパートで待つことにした…



少しして山下さんが帰って来た…



「ただいま。結構待ってた?」



山下さんは申し訳なさそうに言葉を発した



「おかえり。あんまり待ってないから大丈夫だよ」



私は笑って答えた



「進さん。ご飯作ったから食べる?」



私と山下さんの事を職場では苗字で呼んでいるが、2人でいるときは下の名前で呼ぶようにしている



「うん。食べる。有難う」



私達は食卓テーブルの椅子に座って、私の作ったご飯を食べる事にした…



「昨日は心配かけてごめんなさい。飲みすぎちゃって、寝てしまったから連絡できなくて…」



私は昨日の事を心から謝罪した…



「まあ、何ともなくて良かったよ。今後は飲みすぎたら僕が迎えに行くから言って」



僕はどうせ飲まないから



何の疑いもなくそのままの私の言葉を信じてくれる進さんに私はまた申し訳なくなった…



うん。今後は気をつけるね



そう言って私達はまたご飯を食べ始めた



進さんは本当に優しい



こんなに優しいいい人を、私の事を信じて疑わないこの人を、裏切ってはいけない…



悲しませてはいけない…



もう拓には会わない…



私は進さんの為にもう拓には会わない決意をした…