winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

中に入ると限られたVIPしか入れないような個室の席が用意してある…



「凄いところだね。こんな所来た事ないよ」



私は場違いな空間に尻込みしてしまう…



「大丈夫だよ。座って」



私は驚きながらも席に座った



昔の公園で歌っていた拓と今の拓は明らかに違う



私は戸惑った…



「愛奈久しぶりだね」



拓は改めて私に挨拶する



「うん。そうだね」



私は辿々しく答えた…



「愛奈は全然変わらないね」



拓が笑顔で話しかける



でも、まるで作り笑顔で、昔の屈託のない笑顔とは違う気がした…