winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

朦朧とする意識の中で、誰かの呼ぶ声がする…



愛奈ちゃん、愛奈ちゃん



誰?



すると目の前に可愛い女の子が立っていた…




あなたは誰?




私は生まれるはずだった愛奈ちゃんの子供だよ…



その女の子は栗色の髪の毛でくりくりっとした可愛い目をしている



愛奈ちゃん、私もう行かなくちゃ…



女の子は私の前を段々遠ざかっていく…



待って…行かないで…



私は咄嗟に女の子を引き止めた…



女の子は振り返りニコッと笑顔を向ける 
  


大丈夫だよ…愛奈ちゃん…



私はまた愛奈ちゃんのところに来るから…



今回はもうお別れなだけ…



だから悲しまないで…



そう言うと女の子はまた後ろを振り返ってゆっくりと消えていった…