winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

「愛奈ちゃんおはよう」
   


「山下さんおはようございます」



正面から歩いてきた山下さんに挨拶を交わす



「朝礼始まるよ。行こう」



やばい、やばい



朝礼に遅れる




私は急いで朝礼に向かった



あの後…



「山下さんごめんなさい。私には今一緒に住んでる彼がいて、その人の事が好きなので…だから、山下さんの気持ちには応えられません」   



本当にごめんなさい



私は深々とお辞儀をして誠心誠意謝った



山下さんからは頭を上げてよと逆に申し訳なさそうに返されてしまい、相変わらず優しい対応に更に頭が下がった



「僕は最初から諦めてるから、そんなに気を遣わなくていいよ。これからも仕事の仲間として宜しく」



優しく逆に申し訳なさそうに言う山下さんに私は泣きそうになってしまった 
     


それから私達は、同僚として普通に接している
    


季節はまた過ぎ、12月の冬のシーズン到来で、イルミネーションの綺麗なクリスマスの季節となった…