winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

「私特定の人なんかいないよ…でも、そんなに私に干渉するなら、もう私達一緒にいないほうがいいかも?」


 
私達、恋愛感情なしっていうのが最初の契約でしょ?



私は勢い余って少し冷たい言い方で言ってしまった…



「分かった…なら僕出て行くよ」


   
拓はそう言うと荷物を纏め出した



冗談だと思ったが本当に出て行くつもりらしい…



私は少し焦った…



「出て行くってどこに行くの?拓行き場所なんかないじゃん」



何も本当に出ていかなくても⁈



私は焦って拓を引き止めた



「僕がいなくても愛奈はやっていける。僕は愛奈の重荷にはなりたくないよ」



そう言うと拓は荷物を纏めて本当に出て行ってしまった…



拓に本当に出ていかれてしまった私はどうしたらいいか分からずその場に立ち尽くす



まるで抜け殻のようだ



拓は大丈夫だろうか?



一体今日はどこに泊まるんだろう?



またネカフェを転々とするのだろうか?



ふと、私は心配になった…



私は心配で堪らなくなり、気付くと拓を探しに家を飛び出していた…