winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

じゃあ帰りますか

 
 
「愛奈ちゃん送っていくよ」



いつも当然のように送ってもらっている私…



いつもは何の気なく送ってもらうのだけど‥



今日は何となく躊躇してしまう



一瞬拓の顔が頭をよぎった



べ、別に拓はただの同居人なんだから、拓を気にすることないのに…



「あー?今日は自分で帰りますよ?いつも送ってもらうのも悪いし…」



私は遠慮がちにやんわり断ってみた…



「こんな時間に女の子1人で帰すわけにもいかないから、遠慮しないで乗ってください」



乗ってくれた方が安心するので…



「あー。いつもすみません。じゃあお言葉に甘えて遠慮なく…」



結局いつも送ってもらってるのに断るのも怪しまれると、山下さんに送ってもらうことになった