winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

「浅田くん。私ともっと飲もう」



いーねー。その飲みっぷり



香織さんと浅田くんが次々にお酒を注文している中、私は少し控えめにお酒を飲んで、飲みすぎて記憶が飛ばないように自制した



お酒には強い方だが、一度どうやって自宅に帰ったのか分からないくらい飲んでしまい、朝起きたら自宅のベッドに寝ていて、昨晩の記憶が全くないと言うことがあった…



後談で聞いた話によれば、私と香織さんが2人で飲んでいた時に私が飲みすぎてしまい、途方に明け暮れた香織さんが山下さんを呼び、山下さんが私を自宅のベッドに寝かせて帰ってくれたのだそうだ



山下さんは休みの日だったのにわざわざ呼び出され、泥酔した私を車に乗せて送り届けてくれたのだ



もう申し訳なさすぎて、それ以来私は泥酔して自分で帰れなくなる程飲む事を止めた



「また山下さんにご迷惑かける訳にはいきませんから」



そう言うと山下さんはハハハと優しい瞳で笑った



本当に山下さんは優しい人だと思う



「明日も各々仕事があるので、今日はここいらで解散」



浅田くんは私と方向一緒でしょ?



ほら帰るよ



香織さんが浅田くんと肩を組んで帰っていく



あの2人大丈夫かな?



まああれはあれで気が合ってるみたいだから大丈夫じゃない?