winter song 〜君に捧ぐたった一つの歌〜

「それでは、浅田くん青蘭荘への入職を祝して、カンパーイ」


多田さんと新人の浅田くんと、介護リーダーの山下さんと私は、取り敢えず飲み物で乾杯した



多田さんはウーロンハイ、浅田くんはビール、山下さんはウーロン茶のソフトドリンク、私は生ビールの中ジョッキだ



拓に飲みすぎるなって言われてるから、程々にしないと…



最近は宅飲みな私は、いつも飲むと酔っ払ってしまい、気付くと朝になってしまうという運びだ
   


拓に起こされ、やっとこさシャワーを浴びて着替えて、仕事に行くと言うなんともやさぐれたルーティーンになっていた…



愛奈飲み過ぎ。明日に響くよ



私が飲みすぎないように管理するのも拓の役割になっていた



だから今日は飲みすぎないようにしないと…
   


私が少し控えめにお酒を飲んでいると…?



「愛奈ちゃん珍しくあんまり飲まないね」



山下さんが心配そうに聞いてくる



「あー。最近飲み過ぎるからちょっと気をつけてて…そういう山下さんはいつも飲みませんね?たまには電車とかにして飲めばいいのに…?」



「僕は元々お酒はそこまで得意じゃないから」



山下さんはいつも飲みに行ってもほぼほぼお酒は飲ままない



車通勤の山下さんは運転があるからいつも飲めないのだ



だから飲み会への出現率は低く、飲み会に参加しても、いつも車を出して送迎役を引き受けてくれる



私は山下さんの事を紳士で優しいお兄さんだといつも思っていて、先輩として頼れる存在だ



「俺、今日はいっぱい飲みまーす」


 
新人の浅田くんは既にたくさん飲んでいて出来上がっている